二人の恋

改めて音源を聴いてみると、どの部分も鳥肌が立つくらい感動する。
特にサファイアとフランツ王子のダンスのシーン。この場面はセリフも無いし、音楽ももちろんインスト。
でも、その後ろに流れる曲が当初ナンバーリストを見ると「あなたに会いたい」のデュエットかインストだったんだろうけど、実際に見ると「Mystery Of Life」のインストに変わってた。でも、その効果ってすごい強い気がする。やっぱり自分の中では「あなたに会いたい」は最後にようやくフランツに自分は亜麻色の髪の乙女であり、その恋心を伝える場面でしか二人がステージに上がってる場面では流れるべき曲ではないのかな?って思ったりしてるから。
アンオフィ写真で二人のダンスのシーンを見たけど、二人ともすごい最高の笑顔をしています。「恋したことなど、今まで無かった。」そんな二人の時計の針が「手と手が触れただけ」で動き出すシーン。そのあとのフランツのソロの歌詞はまさにこの舞台のサファイアとフランツの恋の行方のテーマじゃないかなと。
二人はその後、剣の試合をして、王を殺した濡れ衣をフランツが着せられる。そしてフランツはサファイアを憎み、亜麻色の髪の乙女をずっと想い続ける。サファイアは憎まれたからこそ、人を愛する事ができた。「許し合い、助け合い」の歌詞の中でも出てくるけど、人を憎んでては人に正当な評価を下す事も出来ない。フランツはずっと王子としての誇りを大切にしていた、だからこそサファイアの事を憎んだし、シルバーランドを攻める必要があった。でも、始めて恋した相手、ずっと想い続ける相手を忘れられない心が二人を結んだ。
サファイアは最後の最後まで自分が亜麻色の髪の乙女であることをフランツに伝えられなかった、「あなたに言いたい、あなたに言えない…」
王子として育てられた自分は王子としての立場を守る為にもそのことをフランツに告白する事はもちろんできなかったし、その女の魂も失ってしまう。
ようやく命を失う場面で、フランツに自分の秘密を伝える事ができた。
フランツに、「サファイア」としての自分を愛してもらうことができた。
たとえ女の魂を持っていなくても…「私は幸せ…」と心から思う事ができた。
そんな純粋な心を「あなたに会いたい」が盛り上げてくれます。だからこそ、二人のすれ違いのテーマだと自分は思っています。最後にサファイアがフランツに本当の事を伝えられるまで、あなたに会いたいは二人の幸せな時間には使われるべきではないと。でも、牢の場面では先にフランツが歌っている事もあってBGMで流れます。この場面は…他にどの曲を使えとは自分では言えないけど、そのままサファイアのあなたに会いたいに繋がるので仕方ないのかなとも思います。

でも、このソロの「Mystery Of Life」「あなたに会いたい」は名曲であることは間違いないでしょう。

書きたい事は山ほどあるけど、今日はこの辺りで。